シルビア・クリステル「エマニエル夫人」享年60才の若すぎる死 [映画]

約1年2ヶ月ぶりにブログ再開することにしました。またよろしくお願いします。

そんな中、オランダの女優シルビア・クリステル死去のニュースが報じられました。今年の6月に咽頭がんが発症、その後脳卒中で倒れ、アムステルダムの病院で寝たきりの状態が続いていたそうです。

まだ60才の若すぎる最後でした。個人的には同時代の人間なので、たいへん驚いています。

シルビア・クリステルといえばなんといっても1974年公開の「エマニエル夫人」ですね。映画は世界的に大ヒット、記録的なロングランで大成功。シルビア・クリステルは一躍大スターの仲間入りとなりました。

その後、75年に「続エマニエル夫人」、77年「さよならエマニエル夫人」と3部作に主演。「エマニエル夫人」は、いわゆるハードコアポルノ全盛の時代に、ソフトフォーカスを多用した綺麗な映像美のソフトコアポルノの走りで、性解放をテーマにした映画。この映画から女性がいわゆる「成人映画」に興味を持ち、見るようになったように思います。

日本でも「エマニエル夫人」は話題をさらい、一大センセーションを巻き起こしました。あのけだるいテーマ曲もヒットしましたっけ。

当時まだ思春期でしたので、11PMで「エマニエル夫人」の紹介映像が流れた時なんかは、ほんと鼻血もんでした(笑)。今思えばかわいいもんなんですが。

シルビア・クリステルは細身でショートカット、微乳でスリムビューティ。この時代のヨーロッパの女優さんはカトリーヌ・ドヌーブといい、ドミニク・サンダといい、独特の憂いを持った女優が多かったですね。

その後、シルビア・クリステルは、77年「華麗な関係」、79年「エアポート'80」、81年「プライベート・レッスン」、82年「チャタレイ夫人の恋人」、83年「プライベート・スクール」、84年「エマニュエル」に出演。

個人的には76年の「夜明けのマルジュ」がお気に入りの映画です。映画自体は酷評されましたが、妻を失った男と若い娼婦の心の交流とせつない愛の映画でした。確か池袋の今はなき文芸座の「陽の当らない名画祭」で見た記憶があります。

2006年フランスで出版されたシルビア・クリステルの自叙伝「Nue」では9才でレイプ、両親の離婚、ドラッグ、アルコールに溺れたことを告白、同棲や結婚・離婚を繰り返し、晩年は2002年喉頭がん、2004年は肺がんの手術を受けたりと、寂しい末路だったようです。

シルビア・クリステルのイメージは、ほとんど代表作「エマニエル夫人」の性に奔放なブルジョアのお金持ちの若妻でした。これはおそらくシルビア・クリステルがあこがれ、夢にみた姿なのかもしれません。

共通テーマ:映画

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。